[Tech-Ezo D.I.Y.]IPv6

■　「IPv6実験大会」3回目のまとめ　■

Page Index:

参加者の概要
迷走内容
残課題(おもて)
他の人の「まとめ」
今回の課題と残課題(うら)

参加者の概要

Windows 7 3台

Windows XP 1台

OpenBSD(河豚板) 1台

PC無し 2名

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迷走内容

今日の目標

ズル(ipv4.sixxx.orgゲートウェイの利用)なしで、動くカメを見る。

PacketiXの動作を少しでも理解する。

先週の復習

詳細は、前回のログ参照。

PacketiXのインストール
「グローバル・固定 IPv6 アドレス割当型トンネル接続実験サービス」アカウント取得
IPアドレス指定でのwww.kame.orgとipv6.2ch.comへのアクセス

XPは、結局、アクセスまでたどり着かなかった。

WindowsにIPv6プロトコルを追加。
PacketiXのインストールは成功
サービスへのログインも成功。
でも、IPアドレスがとれてない。

[Check-1]本当にIPv6は、v4より優先順位が高いのか?

netsh interface ipv6 show prefixpolicies
結果 :

優先順位	ラベル	プレフィックス
----------	-----	--------------------------------
50	0	::1/128[*1]
40	1	::/0[*2]
30	2	2002::/16[*3]
20	3	::/96[*4]
10	4	::ffff:0:0/96[*5]
5	5	2001::/32[*6]

[*1] ::1/128 ループバック
[*2] ::/0 IPv6通信

未指定アドレス（Unspecified Address）

[*3] 2002::/16 6to4トンネリング(RFC 3056)

v4しか通らないネットワークを間に挟んで通信するときに使う。
ルータにv4のグローバルアドレスが必要。
廃止の方向

Request to move Connection of IPv6 Domains via IPv4 Clouds (6to4) to Historic status

http://tools.ietf.org/html/draft-troan-v6ops-6to4-to-historic-01

品質が保証されない
パケット盗聴などのセキュリティ問題が起こりやすい

構成

16bits 6to4 prefix(2002)
32bits 6to4ルータが持つグローバルv4アドレス(6to4 prefixと一緒にして「サイトのprefix」と言う)
16bits サブネットID(ルータが割り振る)
64bits インタフェースID(多くの場合、MACアドレスから生成される。)

[*4] /96 IPv4-Compatible Addresses/IPv4互換アドレス(RFC4291)

v6端末同士が、v4しか通らないネットワークを間に挟んで通信するときに使う。
埋め込まれるv4アドレスは、グローバルアドレス。
推奨されず、publicなインターネットに現れるべきではない。
構成

96bits すべて0
32bits v4アドレス

[*5] ::ffff:0:0/96 IPv4-Mapped Addresses/IPv4射影アドレス(RFC4291)

v4のみ使用可能な端末と通信するときに機器内でのアプリケーション処理のために使う。(このブロックのアドレスは公共のインターネットで見えるはずがない。)
ネットワークで通信相手を指定するためには使用できない。
構成

80bits すべて0
16bits すべて1
32bits v4アドレス

[*6] 2001::/32 Teredo(RFC 4380)

v4NATの内側からのユニキャストv6パケットに、アドレスとホスト間自動トンネリングを行う。
NAT通過のために、v6パケットをv4UDPとして送出する。
構成

32bits Teredo prefix ( 2001 )
32bits Teredo server v4アドレス
16bits フラグ
16bits 外部ポート(隠蔽)
16bits 外部アドレス(隠蔽)

v4が優先されているなら、::ffff:0:0/96が少なくとも::/0より優先度が高いはず

参考 :

IPv4 を IPv6 より優先にする

結論 : v6優先設定だったので、予想はハズレ。

[Check-2]DNSのクエリでv6のアドレスが返ってきていないのか?

nslookupでの結果では、v4アドレスとともにv6アドレスも返されている。

少なくとも現在のwindowsのDNS問い合わせに「v4ネットワークの時は、v4のアドレスのみを返し、v6の時はv6アドレスのみを返す」ような器用な仕組みは無い。
アプリケーションによって問い合わせるDNSを変更する仕組みもないはず。

こんな仕組みがあったとすると、ネットワーク設定のDNS項目の意味が無い。

あとでわかるが、このアイディアをもう少しツメて考えていれば、もう少し早く正解にたどり着いた可能性も...。

参考 :

結論 : パケット確認するまでもなく、DNSの問題ではなさそう。

とはいえ、後で思うに、パケット観察してみればよかったな...と。

[Check-3]DNSのクエリで、v6しか受け取らないようにする。

firefoxならconfig画面で細かな設定ができるはず。
firefoxでv4を止めようとトライ。
v6を止めるオプションはあるけれど、v4を止めるオプションは無い。

参考 :

FireFoxでIPv6を無効にしよう

どれだけ厄介者扱いされてるんだ、IPv6。

nameproxy使う?

参考 :

IPv6でDNSクライアントの構成

win7では不要っぽい。

[Check-4]v4プロトコルを止めてみる

....直前で気が付いたわけだが、PacketiXはv4でv6のパケットをくるんで送出しているので、v4止めたらpacketiXサーバとの通信もできなくなっちゃう...
というわけで、Windowsのパケットに関しては、止める前に実験中止。

が、後で思うに、止めてみれば、もっと早い時期に「ちゃぶ台返し」に気付いたのにな...と。

[Check-5]ルーティングテーブルの問題?

v4は止められないとしても、v4のパケットすべてをv6ゲートウェイに向けてみたら嫌でもv6になるのではないか?
結論 : DNSの問い合わせまでv6になだれ込んでしまって、当然の様に名前解決さえできなかった。

[Check-6]v6のタイムアウト時間が短すぎる?

ゲートウェイか何かで遅延が発生していて、v6の結果が返ってくる前にタイムアウトしてしまってv4に逃げているのではないか...と推測
下のサイトを見つけ、待ち時間を長くしようと思ったものの、「レジストリかよ...」と二の足を踏む。

TCP/IPのタイムアウトまでの時間を長くする

踏ん切りがつかないまま、うだうだしていたら、なんとちゃぶ台返し発生。

[ちゃぶ台返し的発見]

PacketiXをオフラインにしても、アドレス指定するとカメさん踊ることが判明。

お前は、何を使って通信しているのか....と。

思い出したこと

そもそもtracertした時に出てくるアドレスが、「どこから湧いてきたんだ、このアドレス」というような値だった。
netsh interface show ipv6 した時に、見覚えのない2001::/32 ( Teredo )とかいうのが存在していた。

見たことないものが出てきたら、正体を確認しろよ。

「Windowsでの留意事項」@wikipedia

IPv6 → トンネリング → Windowsでの留意事項
Windowsでは、IPv6のグローバルアドレスが設定されていない場合、Microsoftが無償提供しているTeredoによる接続サービスによるトンネリングを自動設定する。
Windowsでは、IPv4のグローバルアドレスが設定されている場合、Microsoftが無償提供している6to4による接続サービスによるトンネリングを自動設定する。
Windows Vista以降による接続では、ホスト名で通信相手を指定した場合にIPv6で通信できない場合がある。これは、ホスト名のアドレス解決においてホストにリンクローカルアドレスまたは Teredo アドレスしか割り当てられていない場合、DNSクライアントサービスはIPv4用のAレコードに関するクエリだけを送信するためIPv6アドレスが取得できないためである。この場合、ホスト名では通信対象のIPv6アドレスを特定できず、URLで直接IPv6アドレスを指定したりしない限り、指定した相手にIPv6で通信することはない[9]